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2026年2月5日

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感情が爆発する・シャットダウンする理由:感情をコントロールする「耐性の窓」を知っていますか?

2026年2月5日

「ささいなことでイライラが止まらなくなり、後で自己嫌悪に陥る」
「ショックなことがあると、頭が真っ白になって何も感じなくなる」
「感情の起伏が激しくて、自分をコントロールできない」

このように、自分の感情に振り回されて疲れてしまうことはありませんか?
実は、私たちの心には「感情を安全に処理できる範囲」が決まっています。
心理学ではこれを「耐性の窓(Window of Tolerance)」と呼びます。
トラウマや強いストレスを抱えている方は、この「窓」が狭くなっていることが多いのです。
この記事では、感情の波を乗りこなすためのカギとなる「耐性の窓」の仕組みと、その広げ方について解説します。

1. 「耐性の窓」とは?:3つのゾーンを知る

私たちの自律神経の状態は、大きく分けて3つのゾーン(層)に分かれます。

① 真ん中:耐性の窓(最適な覚醒ゾーン)
この窓の中にいるとき、私たちは穏やかで、多少のストレスがあっても「なんとかなる」と冷静に対処できます。思考と感情のバランスが取れており、人との繋がりも心地よく感じられる状態です。

② 上側:過覚醒(パニック・怒りゾーン)
窓から上に飛び出してしまうと、交感神経が過剰に働きます。
• 症状: 激しい怒り、パニック、不安、過度な緊張、衝動性
• 状態: 脳が「闘うか逃げるか」の戦闘モードになっており、冷静な判断ができなくなります。

③ 下側:低覚醒(シャットダウン・無気力ゾーン)
窓の下に落ちてしまうと、副交感神経(背側迷走神経)が働きすぎて、生命活動を最小限に抑えようとします。
• 症状: 無気力、感情の麻痺、頭が真っ白になる(解離)、絶望感
• 状態: 脳が「死んだふり」をして自分を守ろうとしている状態です。

2. トラウマがあると「窓」が狭くなる

健康な状態であれば、多少のストレスがあっても窓の中でゆらゆらと揺れながら耐えることができます。
しかし、過去に大きなトラウマを経験したり、慢性的なストレスにさらされたりすると、脳の警報装置が敏感になり、「耐性の窓」が非常に狭くなってしまいます。
窓が狭いと、他の人にとっては「ちょっとしたこと」でも、すぐに窓の外へ放り出されてしまいます。

• 少し指摘されただけで、激しく怒り出してしまう(過覚醒)
• 少し悲しいことがあると、何日も動けなくなってしまう(低覚醒)

これは、あなたの性格や意志が弱いからではありません。
神経系が自分を守ろうとして、敏感に反応しすぎているだけなのです。

3. どうすれば「耐性の窓」を広げられるのか?

Bondiaでは、狭くなってしまった「耐性の窓」をしなやかに広げ、感情の波を乗りこなせるようになるためのサポートを行っています。

「今、どこにいるか」に気づく練習
まずは、自分の状態が今どのゾーンにいるのかをモニタリングすることから始めます。
「あ、今窓から出そうだな」と気づくだけでも、脳の暴走を抑える第一歩になります。

身体からアプローチする(BCT)
過覚醒でイライラしているときは落ち着かせ、低覚醒で無気力なときは優しくエネルギーを戻す。
BCT(ボディ・コネクト・セラピー)を用いて、身体の感覚を通じて自律神経のバランスを整え、窓の幅をじわじわと広げていきます。

過去のトゲを抜く(EMDR)
窓を狭くしている原因(未処理のトラウマ記憶)をEMDRで処理します。
過去の恐怖が「終わったこと」として整理されると、脳は常に警戒する必要がなくなり、自然と耐性の窓が本来の広さを取り戻します。

4. 最後に:穏やかな日常は、取り戻せます

「感情に振り回される人生を、もう終わりにしたい」
感情のコントロールは、根性や努力ではなく、「神経系の仕組み」を理解し、整えていくことで可能になります。
耐性の窓を広げることは、自分を責めるのをやめ、自分を慈しむプロセスの始まりでもあります。
Bondiaで、あなた本来の穏やかな「窓」を取り戻すお手伝いをさせてください。

HSP(繊細さん)とトラウマ:敏感すぎる自分を責めていませんか?

2026年2月2日

「まわりの些細な変化に気づいて疲れてしまう」
「人の感情に敏感すぎて、自分の意見が言えない」
「大きな音や光、人混みが人一倍苦手」

最近よく耳にするHSP(Highly Sensitive Person:ハイリー・センシティブ・パーソン)。
日本では「繊細さん」とも呼ばれ、自分をこのタイプだと感じる方が増えています。

しかし、もしあなたがその「過度な敏感さ」に長年苦しみ、「これは自分の性格だから一生付き合っていくしかない」と諦めているなら、少しだけ立ち止まって考えてみてほしいことがあります。
その繊細さ、実は「過去のトラウマによる脳の警戒モード」が原因かもしれません。

1. HSPとトラウマ反応は「見分け」がつきにくい
HSPは生まれ持った「気質(生まれつきの特性)」であるとされています。
一方、トラウマ(特に幼少期の慢性的なもの)は、後天的に脳や神経系が変化した状態です。
実は、この2つは現れる症状が非常によく似ています。

• 周囲の顔色を伺いすぎる
• 物音や刺激にビクッとする(驚愕反応)
• 一度にたくさんの情報が入るとパニックになる
• 常に「何か悪いことが起きるのではないか」と不安

これらはHSPの特徴でもありますが、同時にトラウマによって脳の警報装置(扁桃体)が過敏になった「過覚醒」の状態とも言えるのです。

2. 繊細さは「生き延びるための知恵」だったかもしれない
もし、幼少期に親の顔色を伺わなければならなかったり、いつ怒り出すかわからない環境にいたりした場合、子供の脳は生き延びるために「周囲の微かな変化に気づく高性能なアンテナ」を発達させます。

これが大人になっても「オフ」にならず、常にフル稼働している状態が、今のあなたの「繊細さ」や「疲れやすさ」に繋がっている可能性があります。
この場合、それは「直すべき性格」ではなく、あなたが過酷な環境を生き抜くために身につけた「防衛本能」なのです。

3. 「性格」だと思って諦める前にできること
もし自分の敏感さが「トラウマの影響かもしれない」と感じるなら、それは大きな希望でもあります。なぜなら、性格を変えるのは難しくても、「過敏になった神経系を整える」ことは可能だからです。
Bondiaでは、HSP気質による生きづらさを抱える方へ、以下のようなアプローチを行っています。

① 「安心感」を身体に覚え込ませる(BCT)
過敏になったアンテナ(神経系)を落ち着かせ、身体の内側から「今は安全だ」という感覚を育てます。これにより、外部の刺激に過剰に反応しにくい「しなやかな土台」を作ります。

② 警戒モードのスイッチを切る(EMDR)
敏感さの引き金となっている過去の記憶を整理します。脳の警報装置が正常に働くようになると、「気づくけれども、振り回されない」という状態に変化していきます。

4. 繊細さを「強み」に変えるために
あなたが持つ「細やかな気づき」や「深い共感力」は、本来とても素晴らしいギフトです。
しかし、そのアンテナが「恐怖」や「警戒」のために使われているうちは、ただただ疲弊してしまいます。

トラウマケアを通じて神経系を整えることで、その繊細さは、あなた自身を苦しめる刃(やいば)ではなく、人生を豊かに彩るための大切な感覚へと変わっていきます。
「自分はHSPだから……」と一人で抱え込まず、一度その繊細さの背景にある物語を、私たちと一緒に紐解いてみませんか?

パニック発作とトラウマ:発作の裏にある過去の体験と、発作を予防する方法

2026年1月27日


「急に動悸がして、このまま死んでしまうのではないかと思った」
「電車や人混みが怖くて、外に出るのが不安」
パニック発作を一度でも経験すると、そのあまりの恐怖から「また起きたらどうしよう」という不安に支配されてしまいがちです。
病院で「パニック障害(不安症)」と診断されて薬を飲んでいるけれど、なかなか改善しない。あるいは、特にきっかけがないのに発作が起きる。そんな場合、実はあなたの「過去の未処理のトラウマ」が、脳の警報装置を鳴らし続けている可能性があります。
この記事では、パニック発作とトラウマの深い関係と、今すぐできる予防法について解説します。

1. なぜ「今」パニックが起きるのか?:脳の誤作動の仕組み
パニック発作は、脳の扁桃体(へんとうたい)という部分が「命の危険だ!」と過剰に反応することで起こります。本来は、火事や事故などの緊急時にスイッチが入るべき場所ですが、トラウマを抱えていると、この警報器が故障して「誤作動」を起こしやすくなります。

過去の記憶が「現在」をジャックする
例えば、過去に誰かに激しく責められたり、閉じ込められたり、あるいは大きな事故に遭ったりした経験があるとします。その時の恐怖が脳内で処理されないまま残っていると、現在起きている「ちょっとした刺激(閉ざされた空間、人の視線、身体の動悸など)」が引き金(トリガー)となり、脳が「あの時の恐怖がまた起きた!」と勘違いしてしまうのです。
これが、特に理由がないように見えるパニック発作の正体です。

2. パニック発作を予防するための「グラウンディング」
発作が起きそうな予感がした時や、不安が高まった時に有効なのが、「グラウンディング(地に足をつける)」という技法です。意識を「過去の恐怖」や「未来の不安」から引き離し、「今の現実」に繋ぎ止める効果があります。

おすすめ:5-4-3-2-1 法
五感を使って、周りの環境を確認していく方法です。
1. 5つの見えるもの: 部屋にある青いもの、時計、椅子…と、目に見えるものを5つ心の中で数えます。
2. 4つの触れられるもの: 服の感触、椅子の硬さ、自分の手…と、触れている感覚を4つ確認します。
3. 3つの聞こえるもの: 車の音、時計の音、自分の呼吸音…と、音を3つ探します。
4. 2つの匂いのするもの: コーヒーの香り、柔軟剤の匂い…と、匂いを2つ感じます。
5. 1つの味わえるもの(または好きな味): 口の中の味や、好きな食べ物を1つ思い浮かべます。
これを丁寧に行うことで、過剰に興奮した自律神経を落ち着かせることができます。

3. 根本的な解決には「トラウマの再処理」が必要
グラウンディングなどの対処療法は、その場をしのぐためには非常に重要です。しかし、根本的な解決(発作自体が起きない状態)を目指すには、「警報器の誤作動」の元となっているトラウマ記憶を処理する必要があります。


Bondiaでは、以下の専門的なアプローチを組み合わせてパニック症状の改善を目指します。
• EMDR(眼球運動による再処理): パニックの引き金となっている過去の記憶に働きかけ、脳が「あれは過去のことだ」と認識できるように整理します。
• BCT(ボディ・コネクト・セラピー): 発作時に感じる「喉のつかえ」「胸の苦しさ」などの身体感覚にアプローチし、神経系の過覚醒を鎮めます。

4. 最後に:パニック発作は「身体からのサイン」
パニック発作はとても恐ろしい体験ですが、それはあなたの身体が「もう限界だよ、助けてほしい」と必死に発しているサインでもあります。
「自分の心が弱いからだ」と責める必要はありません。それは、脳の防衛システムが少し過敏になっているだけなのです。

Bondiaでは、あなたが安心して日常を取り戻せるよう、こころとからだの両面から丁寧にサポートします。一人で抱え込まず、まずはその不安をお聞かせください。

BCT(ボディ・コネクト・セラピー)が自律神経の乱れを整える仕組み

2025年12月4日

「急に動悸がする」「夜眠れない」「常に身体が緊張している感じがする」
病院で検査を受けても「異常なし」「自律神経の乱れ」と診断されたものの、根本的な改善が見られずにお悩みではありませんか?
このような自律神経の乱れや、過剰な身体反応の背景には、過去のトラウマ体験や慢性的なストレスが影響していることが少なくありません。
トラウマ治療専門のBondiaが提供するBCT(ボディ・コネクト・セラピー)は、まさに「こころとからだのつながり」に働きかけ、自律神経の乱れを根本から整えることを目的とした心理療法です。
この記事では、BCTがどのように自律神経に作用し、私たちを本来の穏やかな状態に戻すのかを専門的に解説します。


①なぜトラウマやストレスが自律神経を乱すのか?
自律神経は、私たちが意識しなくても心臓の動きや消化、呼吸などを調整している神経系です。
• 交感神経: 活動時やストレス時に働き、心拍数を上げ、身体を「闘うか、逃げるか(Fight or Flight)」の臨戦態勢にします。
• 副交感神経: リラックス時や休息時に働き、心拍数を下げ、身体を「休む・消化する」状態にします。
トラウマ体験をすると、脳と身体は生命を守るために極度の危険を察知し、この交感神経が「過剰に興奮した状態」で固定されてしまうことがあります。

身体に「凍り付いた」防御反応
極度の恐怖に直面し、逃げることも闘うこともできない状況(例:幼少期の虐待など)では、身体は「フリーズ(Freeze)」という防御反応を取ります。これは、死んだふりをして捕食者から逃れるための原始的な反応です。
トラウマが未処理のままだと、この「凍り付いた」緊張やエネルギーが身体に残り続け、いつまでも安全ではないと錯覚した状態になります。結果、自律神経が常に誤作動し、不安や動悸、慢性的な疲労となって現れるのです。


②BCT(ボディ・コネクト・セラピー)の基本的な仕組み
BCTは、トラウマによって身体に閉じ込められた「防御のためのエネルギー」を、安全な環境で解放し、自律神経のバランスを回復させることに特化したアプローチです。

「身体感覚」に意識を向けるアプローチ
BCTでは、会話だけでなく、ご自身の身体で今、何が起きているかに意識を向けます。
• 「今、お腹のあたりにどんな感覚がありますか?」
• 「肩の緊張は、どのくらいの強さで感じますか?」
• 「その感覚は、少し動かせそうですか?」
このように問いかけながら、安全を確保した環境で、わずかな身体感覚の変化や動き(微細な振動、温かさ、重さなど)を丁寧に感じていきます。

完了できなかった防御反応の「完了」をサポート
このプロセスを通じて、過去に「闘うことも逃げることもできなかった」ために身体に留まってしまった未完了の防御反応(例:震え、怒りのエネルギー)が、安全かつ小さな単位で動き始めます。
身体が震えたり、熱くなったり、涙が出たりと、さまざまな反応が現れることがありますが、これらは「エネルギーが解放され、神経系が緊張から解放されている証拠」です。
BCTは、この解放のプロセスをセラピストが共に経験し、自律神経が自ら調整機能を取り戻すのを優しくサポートします。


③BCTが自律神経の乱れを「整える」プロセス
BCTが自律神経のバランスを回復させるまでの主な変化は以下の通りです。

1.「危険な過覚醒」から「安全な覚醒」へ
常に危険を察知して過敏になっていた交感神経の働きが徐々に落ち着き、「いま、自分は安全な場所にいる」という情報を脳と身体が受け取れるようになります。これにより、不必要な動悸や不安が減っていきます。

2.「フリーズ状態」から「柔軟な反応」へ
極度の緊張で固まっていた身体が緩み始めます。感情や衝動を抑え込むエネルギーが解放されることで、状況に応じて「闘う」「逃げる」「休む」という柔軟な反応が取れるようになり、感情の起伏にも振り回されにくくなります。

3.身体の快適さと自己調整能力の向上
治療が進むにつれて、胃腸の調子が整う、睡眠の質が改善する、慢性的な痛みが和らぐなど、具体的な身体の快適さが増していきます。これは、自律神経が最適なバランスに戻ったことを示しています。また、自分で感情や身体の状態を調整する能力(自己調整能力)も高まります。


④BondiaでのBCTと統合的アプローチ
Bondiaでは、BCT(ボディ・コネクト・セラピー)を、トラウマ治療の基礎として非常に重要視しています。
なぜなら、身体が安心感を取り戻さなければ、EMDRなどの他の治療法の効果も十分に得られないからです。
私たちは、トラウマによる影響を「頭で理解すること」だけでなく、「身体レベルで解決すること」こそが、真の回復につながると考えています。
自律神経の乱れや、原因不明の身体症状に長く苦しんでいる方は、ぜひBondiaの専門的なBCTアプローチをお試しください。こころとからだの両方から「整える」サポートで、あなたの人生に穏やかさと安心感を取り戻します。

EMDRとは?効果的なメカニズムと治療のステップを専門家が解説

2025年12月2日

「過去の嫌な記憶がフラッシュバックしてつらい」
「特定の場面になると、動悸やパニックが起きてしまう」
「カウンセリングで何度も辛い話をしたが、苦しさが変わらない」
もしあなたがこのようなお悩みをお持ちなら、EMDR(眼球運動による脱感作と再処理法)という心理療法が、解決の糸口になるかもしれません。
EMDRは、世界保健機関(WHO)もPTSD(心的外傷後ストレス障害)の治療法として推奨している、科学的に効果が認められたアプローチです。
この記事では、トラウマ治療を専門とするBondiaの臨床心理士が、EMDRの仕組みや具体的な治療の流れについて、分かりやすく解説します。



①EMDR(眼球運動による脱感作と再処理法)とは?
EMDR(Eye Movement Desensitization and Reprocessing)は、1989年にアメリカのフランシーン・シャピロ博士によって開発された心理療法です。
最大の特徴は、トラウマとなる記憶を想起しながら、「眼球運動(目を左右に動かす)」や「両側性刺激(左右交互のタッピングや音)」を行うことです。これにより、脳の情報処理機能を活性化させ、トラウマによる苦痛を和らげていきます。
薬物療法に頼らず、人間が本来持っている「脳の自然治癒力」を引き出す方法として、世界中の医療現場やカウンセリングルームで導入されています。


②なぜ効果があるの?EMDRのメカニズム
「目を動かすだけで、なぜトラウマが癒えるの?」と不思議に思われるかもしれません。その仕組みは、脳の「情報処理システム」と深く関係しています。

トラウマは「冷凍保存」された記憶
通常、私たちが日常で経験した出来事は、脳内で整理され、「過去の思い出」として適切に保管されます。嫌なことがあっても、時間が経てば「あんなこともあったな」と思えるようになるのはこのためです。
しかし、命の危険を感じるような衝撃的な体験や、長期間にわたる虐待などのトラウマ体験をすると、脳の処理能力が追いつかなくなります。すると、その記憶は当時の恐怖や痛み、身体感覚を伴ったまま、脳内に「冷凍保存」されてしまいます。
これが、何かのきっかけで解凍され、当時の恐怖が昨日のことのように蘇る(フラッシュバック)原因です。

脳の処理機能を「再起動」させる
EMDRで行う眼球運動や両側性刺激は、睡眠中の「レム睡眠(夢を見ている時の眼球運動)」と同じような脳の状態を作り出すと考えられています。
この刺激を与えることで、冷凍保存されていた記憶の「再処理」が始まります。脳が活発に動き出し、トラウマ記憶が他の健康な記憶と結びつけられ「現在はもう安全である」「これは終わった過去の出来事だ」として消化されていくのです。
結果として、記憶自体が消えるわけではありませんが、思い出した時の激しい動悸や恐怖感、身体の緊張といった苦痛が大幅に軽減されます。


③実際の治療の流れ:8つのステップ
EMDRは、単に目を動かすだけではありません。安全かつ効果的に進めるために、以下の8段階の標準的プロトコル(手順)に沿って行われます。

1. 病歴聴取と治療計画
現在のお困りごとやこれまでの背景をお伺いし、治療のターゲットとなる記憶を特定します。

2. 準備(リソースの構築)
いきなりつらい記憶に向き合うことはしません。まずは、安心して治療に取り組めるよう、リラクゼーション法や、心が落ち着く「安全な場所」のイメージ作りを行います。ご自身で感情をコントロールできる状態を作ることが最優先です。

3. アセスメント
ターゲットとする記憶について、その時の「映像」「否定的な思い込み(私はダメだ、など)」「感情」「身体感覚」などを確認します。

4. 脱感作(再処理)
ここからがEMDRの中心的なワークです。記憶をイメージしながら、セラピストの誘導に合わせて眼球運動やタッピング(両側性刺激)を行います。脳内での情報処理が進み、苦痛度が下がるまで繰り返します。

5. インストール(植え込み)
苦痛が十分に下がったら、「私はダメだ」といった否定的な思い込みを、「私は最善を尽くした」「私は安全だ」といった肯定的な認識に書き換えていきます。

6. ボディ・スキャン
身体の感覚に注意を向け、緊張や違和感が残っていないかを確認し、完全にクリアになるよう処理します。

7. 終結
セッションを振り返り、心が落ち着いた状態で終了できるよう整えます。

8. 再評価
次回のセッション冒頭で、前回の治療効果が持続しているかを確認し、次のステップへ進みます。


④従来のカウンセリングとの違いとメリット
EMDRには、従来の「対話によるカウンセリング」と比較して、以下のようなメリットがあります。
• 詳細を話さなくて良い: つらい体験を細部まで言葉にして説明する必要がありません。そのため、話すことで傷つき直す「再トラウマ化」のリスクを抑えられます。
• 短期間での改善が期待できる: 脳の処理機能を直接刺激するため、比較的早い

段階で症状の変化を感じられるケースが多いです。
• 身体感覚も楽になる: こころだけでなく、トラウマに伴う「身体の強張り」や「神経の過敏さ」も同時に解放されやすくなります。


⑤Bondiaでのトラウマケアについて
Bondiaには、EMDRの正規トレーニングを修了した臨床心理士・公認心理師が在籍しています。
私たちは、単にEMDRの手順をなぞるだけではありません。
トラウマによる身体反応へのアプローチであるBCT(ボディ・コネクト・セラピー)や、自己調整力を高めるアプローチも統合し、お一人おひとりの「こころとからだ」の状態に合わせたオーダーメイドの治療を提供しています。
「私の悩みにもEMDRは効くのかな?」
「まずは話を聞いてほしい」
そう思われた方は、ぜひ一度ご相談ください。あなたが安心して過去を乗り越え、自分らしい人生を取り戻すお手伝いをさせていただきます。